「在留外国人が愛する日本食BEST10」

2026.08.21

ちょっと変わった校風の高校に通っていた。
特徴は色々とあるのだが、いちばんその学校「らしい」ところは何か?
それは、大人数部屋の寮生活でもなく、遠足という名の本格的な登山でもない。
中学生から教師に至るまでの学校関係者全員が一堂に会し、生徒が作った昼食を皆で食べるということだ。

献立を考える。
食材や調味料を発注する。
届いたものを台所に運ぶ。
料理をする。
後片付けをする。
いま思い返すと、およそ購入代金の支払い以外の工程は全部、生徒が関わっていた。
生徒が育てた野菜や豚が材料に加わることもあり、子どもがするにしてはだいぶ本格的だった。

食というものについて考えると、決まってあの3年間のことを思い出す。
大きなかまど3つに薪をくべてごはんを炊いたこと。
イワシの手開きをし過ぎて魚の血だか自分の血だか分からなくなったこと。
うずら卵の水煮の缶詰めをうっかり倒して、ゆで卵が台所の床いっぱいに跳ねて転がってしまったこと。
こう書くと笑い話の連続だが、当時はとにかく必死だった。

日本食とは何ぞやと言われると困ってしまう。
外国人に食事を出すとなると、何を作ったら良いのかさっぱり分からない。
DYDの同僚を自宅に呼んだ時も悩んだが、結局いつも通りのメニューを出した。
肩肘を張らなくとも、人のために一生懸命料理をすれば喜ばれるものだと学んだ気がする。
私にとっての日本食は、学校と寮で、皆で泣いたり笑ったりしながら作って食べたあのごはんかもしれない。

総務の松田

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